黒ラブ陽南です。
これは、あたちがまだ、
「ひめちゃん」って呼ばれていたころのお見合い写真
これは押しかけワンコの 乙姫姉ちゃん
アトラス兄様を追いかけて大急ぎで空にかけて行っちゃったよく、お母ちゃんが言う
「姫がまだうちにいたら
陽南はここにはいなかった」
なぞ多き女、乙姫姉ちゃん。
どこからやってきたのか
どうして、死んでしまったのか
誰にもわからない
お母ちゃんはこうも言う
「アトラスが病気で、私たち夫婦を支えるのが一人じゃよおいじゃあなかったんだんべ。
だから、助っ人募集中ってあちこちにマーキングして
それに応募してきたのが姫ちゃんだったんじゃね、きっと。
だから、アトラスの後をさっさと追いかけて行っちゃったんだんべよ。」
アトラス兄様と、乙姫姉ちゃんが、同じ月に相次いで逝ってからは、
もう二度とワンコとは暮らさないと言っていたらしいよ、お母ちゃん。
それが、しばらくすると里親募集のサイトを毎日ふらふらしてたんだって。
ワンコと暮らすにしても、ラブラドールだけはやめよう
とか言いながらね。
さらにしばらくすると
ラブを選ぶにしても、黒い子だけは無理
どうしても、アトラスと比べちゃうからね
どんな子でも、アトラスに比べたらかわいくないし。
って、言いながらも、目がいくのはどうしても黒ラブばかり。
そして、何のことは無い、アトラス兄様の親戚ワンコのお母ちゃんに紹介されて
赤い糸で連れてこられたあたちは
まさかの黒ラブ
最初のうちはそれこそ、お母ちゃんの言ったとおり
世界で一番のアトラス兄様と比べられては
がっかりされてたんだよね
でも、そんなことはお構いなしだったけどね、あたち
それどころじゃ無かったってのもあるけどさ
あれから、1年と3ヶ月
このごろはお母ちゃんに
「陽南、日々進歩だね。
おりこう街道まっしぐら。」
って言わしちゃってるし。
アトラス兄様、乙姫姉ちゃん、ありがとう。